保育施設での
取り組み
デジタル化を推進してノー残業
認定こども園くすの木 など
大園長 堀江 宗巨 先生
「組織は構成する人が幸せになるためにある」を全職員の共通認識として、働き方改革が推進される以前から業務の効率化を積極的に進めている。ICT化の促進、グループウエアの導入、1カ月間のリフレッシュ休暇の付与などを実施。2020年には経済産業省の「健康経営優良法人」の認定を受ける。(2020年12月取材)
- ICT化とグループウエアの活用とは?
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各教室にパソコン、リーダー以上にタブレットを支給し、全職員に手当を設けてスマートフォンを持ち込んでもらい、グループウエア上で連絡ノートや書類の記入・閲覧をしています。以前は連絡ノートに記入していたシフトや申し送りなどもこれで管理。写真や動画を張り付けることができるため、子どもがケガをしたときなどに多くの情報量を短時間で共有することができます。
- どのような影響がありましたか?
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もともと利用していたFacebookのビジネス版をグループウエアとして導入したので手書き派もすぐに慣れ、仕事の質を上げながら書類作成と職員会議を大幅にスリム化できました。例えば、職員会議は出席者を各クラスから1名に減らし、会議中に議事録を作成してグループウエアで共有し、各自で確認しています。その結果、残業時間が激減して、うちの園はノー残業です。子育てや介護など家庭と仕事を両立しやすくなりました。
- リフレッシュ休暇について教えてください?
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子どもが大好きでも、ずっと一緒だと疲れてしまうことがありますよね。心身のリフレッシュと保育以外の視野も広げてもらおうと、勤続5年ごとに1カ月間休める休暇を2018年に設けました。これまでに2名が取得し、晴れやかな表情で戻ってきています。その際、休暇に協力してくれる同僚のために、仕事の棚卸しと業務マニュアルの作成を自主的にしてくれるという副産物もあり、園全体で活用しています!
- これからどのような園にしていきたいですか?
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うちの園では発表会がなく、運動会の練習もしません。それは、イベントではなく日常の保育を大切にしたいから。子どもと職員がほぼ一日過ごす保育園が丁寧な生活の場であってほしいのです。その上で保育目標の「しぶとく、たくましく」を職員と園児が実践して、諦めない心を培ってもらいたい。なぜなら、社会に出て障害にぶち当たったとき、乗り越える力となるからです。
掲載日:2022年10月01日